ROUTINE JAZZ QUINTET produced by Kei Kobayashi

先日の話(薔薇絵亭の後、柏のNardisへ (misc.,2008-03-23))に出したCDはこちら。

ROUTINE JAZZ QUINTET PRODUCED BY KEI KOBAYASHI

ROUTINE JAZZ QUINTET PRODUCED BY KEI KOBAYASHI

ハードバップをストレートに演奏している、のだそうだ。私が書くと、多分そうだろうくらいになってしまうので、ここはライナーを書いている寺島さんの言葉を借りておく。
シンプルに楽しめる音だと思う。なおかつ力がある。その押し込むパワーが届く。スピード感、ドライブ感がちょうどギリギリというか、疾走感。(これは私の言葉)。


何年か前、研究室の学生が教育実習に行き、そこで生徒にジャズを聞かせることになったのだそうだ。それで私に無断でCDリストを漁って持って行ったのが、カウント・ベイシーのアルバムだった。「これっていかにもジャズっぽいですよね?」と後になってから聞くので、確かにそうだねえと答えた*1。他に何を持って行けば良かったのでしょうかと問われ、そのとき何と答えたか。もう忘れちゃったけど、私のことだから無難に Waltz for Debby とか、あるいは SAXOPHONE COLOSSUS とか言っていたかも知れない。しかし、今ならこの Routine Jazz Quintet と言うのではないか。とてもジャズなのだ。
入手してから既に日が経っており何度も繰り返し聞いているが、飽きない。一口が美味しくてすぐに満足してしまうというよりも、じんわりと味が出てくる。いい仕事がしてあるってやつか。


こちらで試聴できる。各曲1分近く聞ける。*2

この試聴でわかったかどうか定かではないが、録音?にも特徴がある気がする。管楽器もベースなども、良く聞こえる。とりわけ私の粗末なカーオーディオであってもベースの音がしっかりと聞き取れるのは嬉しい。著名なベーシストのリーダーアルバムよりも、私はこのCDの2曲目のベースソロがかっこいいと思った。ライブ以外では初めての経験だった。


ジャケットの写真はマスターの知人が撮ったのかどうなのか、そういう意味では知人か。海外某所での撮影。


今度 Nardis に行ったら、先日の非礼を詫びるとともに、このCDについてきちんと感想を申し上げようと思う。Nardis のライブスケジュールを見ると、Routine Jazz Quintet も来るらしい。盛り上がりそう。

*1:勝手に持ち出したことを悪びれずに、かつ自分なりに正解のCDを選べたことを喜んで私に言ってくるのは、実に彼女の人徳だったと思う。

*2:プロデューサは2人いることがわかる。ここに注目。