小遣い帳データの見直し

学生と一緒に、以前グループホーム(知的障害)の方々から伺った小遣い帳のデータを見直していた。
データというのは、小遣い帳をグループホームに住まう方と見ながら、何を買ったか、どうして買ったか、そこからどんな生活が繰り広げられるのかなどを聞いていったインタビュー結果と、その小遣い帳そのものだ。インタビュー後には小遣い帳記載の購入費目の分析も行った。結果は日本消費者教育学会の第25回全国大会で発表している(2005年)。
実際の様子をうかがってみると、ある程度お金の取り扱いができるようになるともはや小遣い帳はなかなか付けられなくなるのだが、それでも付けていらっしゃる方にお願いをして、小遣い帳を挟んでいろんな話を聞いて回るのはとても楽しかった。


その入力データ(ローデータに近いが氏名等は削除)を引っ張り出してきて、学生と一緒に改めて見た。授業でお金を巡るトラブルや、お金を使いながらどうやって暮らしを豊かにするかなど話していた流れから、小遣い帳データについても見せた。たまたまそのときは受講者1名だったから、いろいろ話が脱線した先のことだった。


学生は女性らしい観点からコメントを加えるので、それが興味深かった。例えば“この年代だったらふつう、化粧品にかけるお金ってあるものなんですけど”とか。
以前に学会発表のために整理したのだったが、それ以上のまとめに至っていなかった。いえ、やる気はあるのですが。
今後はさらにデータを吟味し直すとともにインタビューを加えてきちんと論文化してみたいと考えるようになった。