Morph the Cat/Donald Fagen

市立図書館のCDは自分の買うものと違うので、面白いものに出会うことがある。Donald Fagen も興味はあるけど自分では買わなかった。図書館で借りてきて得したなと思った。


Morph the Cat

Morph the Cat

昨年、久しぶりに出した3枚目のソロアルバム。
 
過去に彩/Aja と the Nightfly は買っていた。

Aja

Aja

ナイトフライ

ナイトフライ


彩/Ajaは Steely Dan 時代の代表作。この頃私は右も左も分からない高校生で、先輩の言葉に流されて買ったような記憶がある。既に手元には無く、CDを買い直した方がよいのかもしれない。Amazonで試聴してみると懐かしい。以前よりもしっくり来る気がした。
  →Aja/Steely Dan(Amazon、試聴可)

the Nightfly はソロとしての1枚目。今度は自分の意志で買った。しかしそれほど入れ込んでは聞いていない。
  →The Nightfly/Donald Fagen(Amazon、試聴可)

だから3枚目ソロの Morph the Cat を見つけたときも、特別強い感慨ではなかった。


気負い無く聞き始めてみると、the Nightfly よりも自分に合っていた。私が変わったのかもしれない。というのは Donald Fagen の音があまり変わっていないように思えたからだ。音楽に詳しい人はいろいろ論評できるのだろうが私にはできない。

死だとか老いなどがテーマに含まれているらしい。確かに歌詞は幾分かそうなっている。ジャケット写真も高齢となった Donald Fagen が見える。しかしそれで彩られているわけではなく、かっこよさは変わらない。全体としては大して気にするような話でもないと感じた。

ドラムが早いのではないが、少し前のめりに詰めてきている感じがある。タイトっていう言い方もあるか。でも聞いていると“詰めてきてるな”って言葉が合う。テンポの速い曲ではそれが印象的。また #4 Brite Nitegown などでは、それとミュートのトランペットが絡み合い、魅力を増している。


最後の曲は#1 Morph the Cat のリプライズ。音が少なくなってギターとドラムだけでフェードアウトする感じで、最後にブラスセクションによる I.G.Y.(the Nightfly の #1)のイントロが僅かに響いて終わる。回帰を示しているのだろうか。