今日も家事 〜 加納朋子読み返し

家人は本日も年度末仕事のために出勤。昨日できなかった箇所も含めて家の中を片付ける。昼は娘と残り物など。午後に図書館に出かけるが、駐車場待ちで並んでいる間に娘が用を足したため、私は館内へ入らず帰宅。娘は紅茶、私はコーヒー。粉は家族が海外で買ってきたもの。少しクセがあるし、粉の挽き具合とフィルターの目が合っていないらしくなかなか濾せない。でもうちには簡単な器具しかないので*1、そこは何とか濾し出して、飲む。


加納朋子はあれこれ読んでいるが、本書は何かの都合で途中までだった気がしていた。それで果たしてどこまで読んだのだったかなと思いつつ、いやすべて読み通したのだったと途中で理解する。しかし読み返すのも楽しく、そのまま最後まで。

月曜日の水玉模様 (集英社文庫)

月曜日の水玉模様 (集英社文庫)

日常生活の小さな疑問を晴らすという類のミステリー小説。なぜ祖母はちらし寿司を弁当に持たせてくれたのかとか、偶然間違って手に入れた薬の本当の受取人は誰かとか。しかし彼女が面白いのは、そういった日々の中に起こる優しさとか悔しさとか、また時には冷たさとかを、上手く物語の中に織り込んでいるところだろう。これは他の評者も言っていることだ。私も久しぶりに読み返してみて、改めてこの指摘に賛同だなと思う。小さな謎が明らかになる過程で、人へのいとおしさや因業なども感じられ、驚きが小さな感動に色を添える。


このような日常のミステリーを手がける人は他にも居るのだそうだ。北村薫もそうで、私もひとまず女子大生の“私”と円紫師匠を巡るシリーズを読み始める。ここから先は個々人の趣味の問題と思うが、どうやら私は加納朋子の湿り気と乾き方のほうが性に合っているらしい。また私にとって謎解きはメインではなく副菜なので、謎の解き明かし方は加納さんくらいでよい。*2


ちょっとした頭痛のようなものは、どうも週末だけでは晴れなかった。しかしこの後の時間は、週明けに予定されている会議の準備や、次年度(今年度もあと明日のみだが)の申請書作成、そして原稿をひとつ上げることに費やしたいと思う。


※過去の関連記事

*1:自宅ではほとんどコーヒーを飲まない。

*2:とはいえ“私”の文学部学生としての素養や立ち居振る舞いも好きなので、もう少し北村薫のこのシリーズも付き合ってみようかとも思う。