クローバー生活講座「お金はだいじだよ」(その2)

前回の続き。→(その1)


2回目の12月期は、前回学んだことを使って、グループホームやアパートに「行ったつもり」の生活をしてみてはどうでしょうかという提案とそのシミュレーション。いわゆる封筒方式*1で、使うお金と手元に残る(楽しみのためのお金)を意識するとともに、家族に依存する家計の設計から離れてみようというところか。
 
この際に指摘されたのが「甘いドラえもん」にはさよならしましょうということ。
“みなさんの知っているドラえもんは、のび太が困ったよぉ〜と言ってもすぐには助けませんよね。でもこれがのび太に甘〜いドラえもんだったらどうでしょうか? そう、困ったならどんどんポケットから出してあげるよ、って言われたら?”
いわゆる“打ち出の小槌”と似ている。困ったときに苦もなく周囲からお金や物資が供出される環境だと、実生活のシミュレーション、特に親の死後の生活には結びつかない。
 →「金銭感覚とは生活に関わる身体感覚である」 by 江國氏(misc., 2006/05/26)


それからもうひとつのテーマは金銭トラブル。いわゆる消費者被害や多重債務、携帯電話の問題。それから加わっているのが、預貯金やカードのことについて、連帯保証のことや個人間でのお金の貸し借りについて。スライドを使って、どうしてサラ金で借りるといけないのか等が説明される。反応の良い参加者の発言が部屋に次々と響く。


最後は、「その金を払うのはあなた♪」(misc., 2006/06/25)で紹介した替え歌をみんなで歌う。

内容豊富だなあという印象もあるのだけれど、でも参加者にわかりやすくポイントを突く表現があったりして、それが興味深いプログラムになっている。
こうやって何かトラブルが起こったときには、江國さんを始めとする身近なスタッフに相談することになるのだろう。それも大事なのだと思う。


締めくくりには、用意されたプリントを見ながらみんなでクリスマスソング。参加する人も参加しない人も。でもみんな帰るんじゃなくて、お弁当を会に近くのお店へ行ったらしい。買ってきて一緒にお昼ご飯を食べるのが恒例なのだそうだ。こうやって同世代の仲間の付き合いができるのも良いなと思う。
新年からは昼食を食べてから午後に講座開始とする予定なのだそうだ。どうせみなさんご飯食べるんだったら、これを前のほうに置いて三々五々集まってもらっても良いし。それで和気藹々としたところで講座に入る段取り。それに休日の朝早くにおいでいただくのではなく、せっかくの休日なんだから、少し朝をゆっくりしていただくのも良いんじゃないかとの気遣いもあるらしい。寝坊もできますね。
 

*1:必ず支出する家賃・食費・光熱水費等や諸費用を封筒に入れて予め確保する方法。残額をどのように使うかや、費用区分のあり方でさまざまなバリエーションができる。