成年後見・生活支援・コミュニティフレンドの整理

先日(2月16日)と3月1日に実施するPACガーディアンズ成年後見人候補者養成講座については先日案内したとおり。私は導入部、「成年後見の基本理念と権利擁護」というのをお話させていただいた。

その中で、成年後見・生活支援・コミュニティフレンドの関係について整理する図を使った。これをここにも掲示しておく。


いつも言ったり書いたりしていることなので目新しくはないが、改めて示す。
(※参考:コミュニティフレンドについて


知的障害や発達障害のある人にとっては、後見の話題が出てからの先が短いわけではない。むしろそれからの長く多様な人生がある。人生いろいろ。出会いがあるかもしれないし、別れもあるだろう。引っ越しだってしなくちゃいけないかもしれない。その他いろんなことが起こる可能性を秘めている。そのようなそれぞれの人生を、何も起こらずそのまま変わらず過ごすことを前提にしたくはない。

そう考えたときに必要なのが、図にあげたようなそれぞれの仕組みだ。


成年後見制度は契約や重大な売買取引などの部分で判断を本人に成り代わって行う。でもそれだけでは暮らせない。毎日が作れない。

生活支援・福祉サービスは暮らしの基盤を作る。当然に必要な部分。でもそれだけで私の、その人の人生が括れるわけではない。


だからコミュニティフレンドを置く。
コミュニティフレンドは特に“便利”ということはない。“都合良く”動いてくれるわけでもないだろう。でもその人の生活をさらに広げ、暮らしに彩りを与える役どころになる。彼らの長〜い人生にとって、そのような楽しみや関わり合いは、とても大切なことだと思わないか。


先日、コミュニティフレンドと似た関わりを続けている秋田県の団体から学生さんが訪ねてくださった。障害がある人とのお楽しみ活動から自然とコミュニティフレンドのような付き合いが出来たのだそうだ。結婚式に友人として呼ばれた人もいると言っていた。
そんなふうに、人と人の付き合いが自然とかたちになった関わり合いだから、どんな名前付けで誰がやっても良い。たまたま私たちはコミュニティフレンドと呼んで始めている。
ただ、ちょっとやってみたいけどよくわからないな、そんな人を後押しし、お手伝いする仕組みを私たちは持っています。