ミチコとハッチン、それとmanglobeとか
今回の改編期新番組はいろんなところで取り上げられてるけど、そういうのを追いかける気力も果てている。いくつか気になるのはあるけど、今回の注目は「ミチコとハッチン」だろう。*1
10月15日(水)フジテレビ 26:08〜 ほか
というのは、これまで「サムライチャンプルー」「エルゴプラクシー」の manglobe が作ってるから。どちらもかなり私の好みに合っていた。どれだけ一般ウケするかは分からないけれど。*2,*3
公式サイト他を見る限りでは、今のところキャラクターも面白そうだし、背景の絵もしっかりと描かれている。これまでの2作を見れば、その辺で危なっかしくはないだろう。
加えて、公式サイトの「07.FEAT」のページを見てみると良い。そこに書いてある文章が、作品のイメージを伝えてくれる。
…その魅力を端的に言い表わすとすれば“猥雑さと荒廃と、その向こうにある自由”。どこからともなくサンバやボッサのリズムが流れ込み、ファンキの強烈なビートが地面を揺らしたかと思えば、ショーロの切ない旋律が、風に乗って舞い踊る。ミチコたち――タフでハードで物騒な、彼女たちの物語を語るのに、これほどうってつけの土地はない。…
(from 07.FEAT of Michiko e Hatchin Official Website)
ロケハンで撮った写真も見ることができる。
それと音楽監督が渡辺信一郎だということで、興味を引く*4。彼は「カウボーイビバップ」の成功後に「サムライチャンプルー」の監督もやって、いずれもそれぞれ音楽を真面目にアニメーションに絡ませるのが特徴らしい。「カウボーイビバップ」はジャズほか、「サムライチャンプルー」はヒップホップ。BGMにそれらが流れるということだけではなく、コンセプトや作りの雰囲気がそっちっぽく統一されるのが面白い。そして今回の「ミチコとハッチン」はトレイラーを見るとどうやらラテンビートのノリで作品展開するようだ。それに音楽がどう入ってくるんだろう。
で、はちゃめちゃなところもあるけどそれを突き通して引っ張る。加えて彼の描く格好良さがちょっとワルな感じで、ピカレスクまで行ってるんだかどうだか知らないけど、世間はそんなところをスタイリッシュと評しているらしい。
下の本とか見ると、松田優作や勝新太郎の信望者らしいし。
ということで、気になる人はこの本など読んでおけばよいのでは。
トップクリエイターが教えるキャラクターの創り方~『サムライチャンプルー』『エルゴプラクシー』にみるアニメーション制作現場
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いやあ、しかし「カウボーイビバップ」って面白かった。(これはここで書く話じゃないけど、流れでダラダラと)
BSアニメ夜話他でも言われていたらしいのだけど、通常の放映作業だったらやらないだろとされるレベルを外れて、好きなようにつくったという面もあるらしい。例えば通常の30分番組で使うセル画枚数を優に越えているとか。
オリジナル・サウンド・トラックは菅野よう子の曲で演奏がシートベルツほか。菅野さんは自分のことを職人と言っているらしいが、良くも悪くもそうだと思える。私の手持ちは下記の3枚で、映画版のほうも欲しいのだけど少し我慢している。
- アーティスト: シートベルツ,スティーブ・コンテ,菅野よう子,ティム・ジェンセン,今堀恒雄,スティーブン・バースタイン,Hitoshi Watanabe,Keishi Urata,Masayoshi Furukawa,Ryuichiro Senoo
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COWBOY BEBOP SOUNDTRACK 2 - No Disc
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COWBOY BEBOP SOUNDTRACK 3 - BLUE
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DVDはいろんな版があるので、ひとつだけ出しておく。
COWBOY BEBOP DVD-BOX (アンコールプレス版)
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*1:ほかはっていうと、たとえば「ヒャッコ」とか「かんなぎ」とか「夜桜四重奏」とか、かな。それから(見れないけど)ザムドとか、「キャシャーンSin」とか。いったい今期はどの番組が良質なんでしょうね。こればっかりは見てみないとまったくわからん。しかし相変わらずラノベ原作多いなあ。
*2:萌えだけのアニメーションは嫌いかどうかと言われれば嫌いじゃないけど、それは男だから煽られるってことだけみたい。だからそれだけで関心継続させるのはかな〜り難しく、結局チラ見で終わってしまう>私の場合。だって世界設定やキャラクター、ストーリー、絵とかで魅せどころがないと、やっぱり無理です。
*3:どこかでmanglobeのつくるアクション・ロード・ムービー第3弾みたいな書き方があった。そう言われればそうかもしれないけど、でもちょっときつくないか。特に第2弾のエルゴプラクシー。
*4:音楽はKassin
*5:いわゆる番組の3ヶ月周期13本放映を基本とした場合の、2クール分ということ。って、こんな文章読む人は良くわかっていると思うけど、注記したいのは私の商売上の性なんだなー。(参照→クール Wikipedia)