障害学生対象就職支援講座のご案内

大学で、障害のある学生を対象とした就職支援講座をやります。


聞いた範囲では、講演などはあるものの、大学等で就職説明会のような企画として行われたことはこれまで無いか、あるいは希有のようです。
そこで学内の学生だけではなく学外の方々にも参加していただけるようにしました。よろしければお問い合わせのうえご参加ください。

また今回やってみた結果に基づき、今後も障害学生の就職支援活動を行うつもりなので、当日の企画後半に意見などもらえればと思います。


案内文書としては下記の通りです。
同様の案内は学内各部署ならびに大学ホームページ、ならびに日本学生支援機構(JASSO)のページにも掲載されています。

平成21年度 障害学生対象就職支援講座の開催について


 このたび筑波大学障害学生支援室では、同キャリア支援室とともに、障害学生の就職支援をいっそう展開するため、下記のような支援講座を行います。


 民間企業の事情は厳しく就職活動にも影響を与えていますが、それでも必要な人材を障害のある学生にも求めたいと考える人事担当者はいます。しかし全国的に見ると、大学等との窓口連携などにはまだ課題が残されている状況です。また障害学生にも有為な人材がいて就職への意欲があるにもかかわらず、適切な就職活動の手順や利用資源がわかりにくく戸惑う人もいるようです。
 そのため、今回は現場に就業する先輩の事例を紹介するとともに、どのように就職活動を進めればよいかについて支援経験の豊富な企業の担当者にお話をいただきます。そのうえで就職活動支援について参加者とともに考え、今後の支援事業につなげます。
 障害学生に限らず、障害学生支援・就職に関心のある方々はどうぞご参加ください。


日時:平成21年9月16日(水)13:45〜16:30(予定)
場所:筑波大学 筑波キャンパス 中地区2C棟1階 2C102
対象:障害のある学生(学群・大学院、学年を問わない)、
   障害学生支援・就職に関心のある人。
   本学外からの参加も可能です。
  (アクセスは本学HPキャンパスマップをご参照ください。)


目的:
 障害がある学生の就業の実際と企業の現状を伝え理解を促進するとともに、就職への動機付けを高める。また障害がある学生の就職活動の進め方についてガイダンスを行うことにより、今後の就職活動および支援展開につなげる。


講師:
 株式会社イフ担当者、筑波大学障害学生支援室教員ほか


内容:
 障害学生の就職について
 企業への就職者の実際と支援内容
 障害学生の就職活動の進め方
 学内外の相談・使用可能機関
 質疑応答、相談
 今後の就職支援企画のあり方について


(連絡・問合せ)
  学外から参加を希望される方は、事前に下記までお申込みください。
また、当日の情報支援、会場までの案内等を希望される方も、事前に下記までお問い合わせください。

障害学生支援室連絡先

e-mail : shougai-shien#@#un.tsukuba.ac.jp
※「#@#」を「@」に置き換えてください。

Fax : 029−853−4584


本学の障害学生支援の詳細については以下をご覧ください。
http://www.tsukuba.ac.jp/education/challenged-support.html


学内的には、障害学生支援室(OSD)と就職課/キャリア支援室とが協力して実施できるところが重要と思っています。今回は日程的にどうしても一般の大学生向け就職支援企画とぶつかってしまうところが厳しいのですが、今後は検討してさらに協力体制を組んでいきたいと考えています。


日本学生支援機構(JASSO)の障害学生支援関係の委員として多方面の方に話を伺ったり、あるいは企業の人事担当と話をさせてもらったりして思うのは、求人側も求職側も上手く出会えていないということでした。


数字(障害者雇用促進法に基づく法定雇用率)のことはあるにせよ、どうせ採るなら良い人を採りたいとの声を人事担当からは聞きます。そして大学等にも問い合わせたりしている。しかし当の就職課が学内の障害学生について把握したり支援できることはあまり無いため、企業の人事担当者としても手応えが分からず気持ちが萎えることはあるようです。*1
またいっぽうで障害学生にも有為の人材が居ると感じることはあるのですが、彼らが就職について上手く活動できたり前向きな意欲を見せないこともあります。見せないのではなくこれまでの経緯から見せることが出来ないと言った方が良いのだろうと思います。


こうした両者を見ていると、彼らが上手く出会えていないのだなと思います。
障害のある人向けの合同就職説明会などが学生職業総合支援センターや民間の同企画はあるのですが、いわゆる就職活動を開始する大学3年(短大、専門学校の卒業前年度)は必ずしも多くないと聞きます。
今まで本学でも公務員や教員、民間企業への就職を果たした先輩は、居ますが、まだ組織的にそのような先輩の経験や情報、ノウハウも私たちは蓄積、活用できていません。

個別の就職活動を支援するわけではないのですが(それは一般の学生就職支援もそうだし)、他の学生のような定まった就職活動ルートや手順が十分開拓されていない以上、そのように不利な状況を打開もしくは軽減する方略は必要と思います。

この不況の中、決してどの学生にとっても楽な就職活動ではないでしょう。障害者にとってもさらに厳しい雇用状況です。でも最初からあきらめて良いことではない。


当日は障害者就職支援に関する老舗である株式会社イフから担当者を講師としてお招きし、障害学生の就職の現状、先輩の声、就職活動の進め方などの情報提供やアドバイスをいただくことにしています。
またその後に少し時間を取って、今後の就職支援企画のあり方や実際の就職活動へ向けての取り組み方などの意見交換をしたいと思います。


一般の就職支援企画は多く行われていますが、障害学生に必要な情報やノウハウについて、大学に居ながらにして話を聞ける機会は今までなかなか無いことでした。

通常の就職支援企画は大学3年(短大、専門学校の卒業前年度)対象ですが、今回の講座は学群(学部)・大学院、学年を問いません。また障害学生だけでなく、関心のある人には誰でも参加OKです。
(障害のある人も無い人も、学内外を問わず参加できます)


ということで、どうぞおいでください。
 

*1:もちろんすべての企業が障害者雇用に前向きとは決して言いませんけれど、前向きなところもある。