千葉県消費者センターで「障害がある人の支援とコミュニケーション」講習

金曜日、千葉県消費者センターで「障害がある人の支援とコミュニケーション」というテーマで話をする。センターのパワーアップ研修の一環として招かれたもの。前に千葉県の第四次障害者計画の下部機関である権利擁護委員会でセンターの相談員の方においでいただいたことをきっかけに、声をかけていただいた。


当初は私の持ちネタである、知的障害等がある人の消費トラブルに絡んだ話をすればよいのかなと安易に受けていたが、ちょっと理解不足だった。ニーズとしては、窓口・電話相談のときや、相談員が障害者関連団体の研修会で話をする際にどうしたら良いコミュニケーションを取れるのかを学びたいということだった。私は障害全領域のエキスパートではないし、ましてやコミュニケーションの専門家でもないから、もっと考えてお受けするか検討すべきだったかと後悔したが、しかしここは消費トラブルという接点でおつきあい経験のある人間(私)が、入門的な講習としてその後につなげるくらいで考えようと開き直ることにした。また、コミュニケーションスキルと細かく考えず、基本的な障害の理解から入ってやりとりの留意点に触れることに作戦を決める。

柱を視覚・聴覚障害、知的障害、発達障害、その他と区切る。視覚・聴覚障害は障害学生支援で学んだことの援用。発達障害は基本的な整理とそこから導かれる関わり方の留意点を簡潔に紹介。精神障害・高次脳機能にまでは十分進められなかった。


受講者のみなさんと話しながら進めるところもあり、思ったよりは初期目的を満たせたかもしれない。視覚障害の方と電話でやりとりしながらフォーム記入する場合や、窓口でのやりとり、あるいは発達障害がある方がどのような場面でどのように困惑するのかの把握、さらには研修で講師に呼ばれた際の板書時の注意などなど、質疑応答された。


相談員の方々は消費トラブルという切り口で仕事をするが、実際にはいろんな困りごとが持ち込まれてくる。多様な知識と経験が必要とされる。商品や手続きに関する知識も常にアップデートしなければならないだろう。相談援助の技術も必要だろう。たいへんな仕事だが、頑張っていただきたいと思う。(しかし困ったことに、身分待遇は十分ではないのが、長らくの課題)


何とか役目を終えたことにほっとして帰途につく。武蔵野線の乗り継ぎに、行きと同じく失敗して遠回りになったのはご愛敬。