easy-read版で仕事が出来るようになればよいのだが

このところ、plain text や Plain Facts について少し書いてきた。


plain text について(misc., 2008-02-16)
Plain Facts/ファクトシート(factsheet)のeasy-read版(misc., 2008-02-18)


他国だと知的障害者の情報アクセシビリティを高めるというのは結果のひとつであって、言語的なマイノリティの権利を保障する観点からも easy-read版の発行が進んでいる国はある。
日本はというと、残念ながら言語的・民族的なマイノリティが認識されにくい国である。知的障害者も大して理解されていないからどっちもどっちなのかもしれない。いずれにしても、情報アクセシビリティという観点が視覚・聴覚的な保障以外にも展開されていくことを望みたい。


easy-read版で仕事が出来るようになればよい、と思う。
行政が刊行物を出すときに、並行して点字版の発行も予算化される場合がある。これと同じように easy-read版も予算化する。

作業は作業所でもNPO法人でも、地域の団体に出す。easy-read版原稿を書く人と、それをチェックする知的障害の人が居て、仕事を請負い、納品する。あまり予算的には大きくならないはずだ。実際、某市に持ちかけた際に計算してみたことがある。
しかし請け負う作業所などにとっては、行政からお金を受けることができるので、例えばこれを年間に一定数請け負うことができれば、それなりに活動していけるかもしれない。

既に例えば自立支援法に関するパンフレットの easy-read版などで実績があり理解もある厚労省が始めても良いが、都道府県や市町村だってできることだ。それで多くの発注が発生するのではないか。


こんな仕事を展開しているのが、例えば英国の CHANGE という団体だったりする。彼らは自分たちで easy-read版に使うイラストも作成しており(下記の Words to Pictures プロジェクト参照)、これを適用して政府の発注に応える。そのようにして、私がこれまでに紹介した多くの版を作成している。


CHANGE
Words to Pictures(CHANGE)


このようなことを先日、千葉の仲間に話したところ、出来なくもないかなとの答えが返ってきた。その後私が忙しくしていたので上手く回っていないが、面白そうだから一緒にやろうと言ってくれる人がもっと多くなれば嬉しいのだがと思っている。

もう少しエネルギーがあったら、次年度の民間事業助成に出せるようにしても良いかもしれない。出来れば厚労省都道府県ででも採用してくれないものだろうか。


こういうのって、言った人間が歯車を回さなければどうにも動かない場合がある。このネタもそうだろうか。だったらなんとかしたいとも思う。


関連ページを再掲しておく。
知的障害者にもわかりやすい成果報告のプロジェクト(mnagawa's site)